カメルーン便り
カメルーン便り(ドゥアラ・ブエア・リンベの旅):ブエア編
2014年7月に当館館員がプライベートで訪れたドゥアラ、ブエア、リンベを3回にわたりご紹介いたします。前回分をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。
ブエアでの目的の確認
前回はドゥアラの街のほんの一部分を紹介しましたが、今回はカメルーン山の裾野の町、ブエアを紹介します。この町でのお目当ては、「リンベの火山岩石鹸」の源である火山岩を放出したカメルーン山です。
ブエア
ドゥアラのウーリ橋を渡り、1時間程度走ると、ドゥアラから約80km離れているブエアというドイツ植民地時代に整備されたカメルーン山の麓の町に着きます。道中には、大きなバナナのプランテーションがあり、輸出用なのか、バナナの房には丁寧にビニールがかけてありました。
ブエアは英語圏の街であり、人々はフランス語ではなく、英語で会話をしています。街は標高の高いところに位置しており、過ごしやすい気候です。坂に沿って整備されており、道の一番奥まで20分程度車で登っていきます。その坂に入って少しすると、まずブエア大学があります。
ブエア大学は英語で授業を行うことをキャッチフレーズにしている学生数4万人の国立大学であり、文学部や医学部等、様々な学部があります。大学の広大な敷地はきれいに整備され、紙くず一つ落ちていませんでした。ちなみにこの大学で日本語を学ぶことはできませんが、ここから毎年何人かの学生が、日本へ勉強をしに行くための留学生試験に応募してきています。
(ブエア大学のキャンパス)
大学を観終わったら、次はいよいよカメルーン山を間近で見るため、坂の上の雲のあるあたりまで登っていきます。
カメルーン山
カメルーン山は中部アフリカでもっとも高い山で、標高は約4095mあり、富士山を凌ぎます。毎年2月頃には、世界で最も過酷なレースの1つと呼ばれるカメルーン山マラソン(Mount Cameroon Race of hope)が開催されています。このレースには大使館の館員の他、JICAの協力隊員も過去何回か参加したことがありますが、完走するだけでも難しいレースです。
残念ながらこの日は深い霧が立ちこめ、その姿を見ることはできませんでした。街の人によれば、午前中は見えていたとのことです。それなら朝方晴れ上がりの山をみることができるかもしれないと思い、ブエアで一泊しました。宿泊したのは、以前大使館の館員がレースに出場するために宿泊した「マウンテン・ホテル」です。
(マウンテン・ホテル)
このホテルは整備途中ではありましたが、プールやバスケットコート等も整備されており、なかなかきれいなホテルでした。
さて、朝方の晴れ上がりの山を見られることを期待していたにも関わらず、翌朝も霧。結局私たちのブエア滞在中にカメルーン山はその美貌を見せてくれることはありませんでした。
(正面のモニュメントはカメルーン統一50周年碑。この後ろには霧に隠れたカメルーン山があるとのこと。)
しかし、まだ希望はあります。晴れていれば、リンベからであってもカメルーン山を拝むことができるのです。淡い期待を抱きながら、朝7時にブエアのホテルを出発し、真っ白な霧で覆われたカメルーン山を後にして、一路リンベに向かいました。
次回はリンベについてです。お楽しみに。
(おことわり:この文章は館員の個人的な感想に基づき記載されたものであって、大使館としての公式見解を反映したものではありません。)