カメルーン便り
カメルーン西部州・北西州の王国と自然を5回にわたりご紹介します。 前回をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。
カメルーン西部州・北西州の王国と自然(その4)
(2012年4月末に大使館員がプライベートで訪問)
バフサム(BAFOUSSAM)~フンバン(FOUMBAN)の景観
西部州に入ると日差しは強くなり、少し汗ばむ陽気の中、広大な熱帯草原(サバンナ)が広がり、草原を突き抜けるように舗装された道路が走っていました。道中には野菜市場を多く目にし、この自然豊かで雄大なアフリカを体感できました。
バフサム~フンバンの景観
バムーン(BAMOUN)王国
バフサム出発から車でおよそ1時間半、70km離れたフンバン市内に入り、地図を頼りに王国を探していると、門らしき場所で手招きをするおじさんを発見。
おじさんにここがバムーン王国かと尋ねると、「そうです。中をご案内します。」とのこと。どうやらおじさんは門の前で観光客が来るのを待っていたガイドさんだったようです。
バムーン王国
ガイドさんに王国の概要を説明してもらいます。
王国は14世紀に築かれ現在も続いており、現在第19代目の王様が即位しているそうです。17代目の王様の時、様々な施策が講じられ、イスラム教を受入れ独自の言語(バムーン語)を発明したそうです。
王宮は、20世紀初めに建造され現在も国王の住居として利用されています。また、王宮の一部は博物館(入場料は1人2,000FCFA/約300円)として改装されており、初代国王から現在に至るまでの王国所有の数々のコレクションや、アラビア語のコーランをバムーン語に訳した書籍などが展示されています。
民族楽器と音楽
博物館の見学を終えて外に出ると、沢山の楽器を携えた集団が待ち構えていました。バムーンの民族音楽を聞かせてくれるとのことで、生演奏を堪能することができました。
民族音楽生演奏
各々の楽器は自然の素材を利用したものが多く、弦楽器やマラカス、木琴などバリエーションも豊富で、美しい音色を奏でていました。観光客への楽器販売も行っています。
それぞれ購入した楽器を使って、楽団の皆さんと一緒に演奏を楽しむこともできました。
博物館&生演奏を終え、ガイドさんが王国周辺を案内してくれることになり、周辺の市場や建築物を見学します。
モスク
バムーン王国は約85%がムスリム(イスラム教)で、残り約15%がカトリック等です。
王国周辺にも多くのモスクが建立されています。
モスク
モスクの内部もお布施を払えば見学させてくれるとのことでしたので、お布施を支払い中に入ります。
ミナレット(イスラム教のモスクに付属している塔)からは、王国の全景を一望することが出来ました。
伝統工芸品(土産物売場)
市場を抜けると工房が集まっている場所に出ました。工房では様々な木製品や伝統的な金属工芸品を制作していました。工芸品は仮面類が多く、その他日用品もあります。また、ブロンズ像やアクセサリーも特徴的なものが数多く見受けられました。
伝統工芸品
見学を終え、次の王国を目指します。
次回はバメンダ・バフット(BAFUT)王国についてです。お楽しみに。