令和4年度開発協力プレスツアーの実施

令和4年12月9日
「 現地メディア向けプレスツアーを行いました 」

11月21日及び29日,現地メディア向けプレスツアーを実施し,新聞・テレビ7社から8名のジャーナリストとカメラマンが参加しました。このプレスツアーは,日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに,カメルーンの政府関係者,知識層及びカメルーン国民への情報発信を強化するためのものです。
 
プレス一行は、南部州オセアン県ンゴヤン及び中央州ヤウンデ市ンコルビソンを訪れ、草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「ンゴヤンにおける学生寮の拡大・整備・太陽光による電化計画」、技術協力「コメ振興プロジェクト(PRODERIP)」、及びJICA海外協力隊による活動の視察を行いました。


‐ 「学校に通うことが難しいピグミーの子供たちのために、寮の環境を整える!
 
1日目は、草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「ンゴヤンにおける学生寮の拡大・整備・太陽光による電化計画」の視察。対象地域では、学校から遠く離れたところに多くのピグミー(バカ族)が住んでおり、その子供たちの低い就学率が課題となっていました。本案件で、プロジェクトのカウンターパートが運営する学生寮にベッドや太陽光発電装置等の機材を供与するとともに、図書室、職員室及び食料貯蔵庫を建設することによって、寮の生活・学習環境が整えられました。カウンターパートからは、図書室が建てられ、そこに太陽光発電装置が設置されたことで、夜間も灯りの下で勉強することができるようになり、CEP(中学進級試験)の合格率が60%から100%に上昇したとの説明があり、日本の支援に対して謝意が述べられました。


カウンターパートから説明を受けるプレス
カウンターパートから説明を受けるプレス

‐ 「現地の先生と一緒に、楽しく、効果的な教材づくりを

2日目の午前は、幼稚園と小学校で活動するJICA海外協力隊の活動現場を訪れました。カメルーンでは、日本の支援で建てられた学校が「エコール・ジャポネーズ」として広く知られていますが、このように日本の保育士や教員も派遣されています。幼稚園では、日本でお馴染みの遊戯「おおきなかぶ」を通じて、子供たちが楽しく言葉や体の動かし方を学んでいました。

幼稚園の授業の様子
幼稚園の授業の様子

小学校では、日本式のます計算を用いた算数の授業が行われていました。隊員からは、教員の協力を得ながら、子供たちが楽しく興味を持って学べる授業、教材作りを行っているとの説明がありました。


小学校の授業の様子

隊員への取材
隊員への取材の様子

‐ 「日本の稲作技術を伝授し、米の生産量・品質を高める
 
2日目の午後は、技術協力「コメ振興プロジェクト(PRODERIP)」の圃場を訪れました。国内で消費する米の多くを輸入に頼るカメルーンは、米の生産量を拡大し、自給率を高めることを国家戦略で掲げています。本プロジェクトでは、米の栽培・収穫後処理に関する技術が現地の農家に伝えられ、カウンターパートの農業・農村開発省の方からは米の収量が1ヘクタール当たり2.5トンから6トン以上に増加したとの嬉しい声が聞かれました。日本人専門家からは、ヤウンデ市内のスーパーマーケットで本プロジェクトを通じて栽培された米の販売が開始されるとの説明がありました。

カウンターパートから説明を受けるプレス
カウンターパートから種子純化に関する説明を受けるプレス

専門家への取材の様子
専門家への取材の様子

プレスツアー後、各紙・テレビでは次々と我が国開発協力の取組が報道されました。多くの国民が目にする新聞各紙で開発協力事業が取り上げられることで、カメルーン国民の我が国開発協力事業への理解もより一層深まったのではないかと思います。
 
関連リンク(外部サイト)
プレスツアー後に掲載された記事
(1)Le Messager“Les «Pygmées» bientôt plus assistés par le Japon”
(PDFファイル:「日本による“ピグミー”への支援」2022年11月23日)
(2)The Guardian Post“Minority community hails Japan for dev’t projects in Lolodolf”
(PDFファイル:「少数民族のコミュニティがロロドルフにおける日本の開発プロジェクトを歓迎」2022年11月23日)
(3)L’Œil du Sahel “Le Japon redonne vie au foyer de Ngoyang
(PDFファイル:「日本、ンゴヤンの寮を復活させる」2022年11月23日)
(4)Cameroon Tribune“Développement du foyer mixte de Ngoyang, L’empreinte positive du Japon
(PDFファイル:「ンゴヤンにおける寮の開発、肯定的な日本の足跡」2022年11月23日)
(5)Le jour“Le Japon passe en revue les projets de son portefeuille Coopération”
(PDFファイル:「日本が協力プロジェクトを評価」2022年11月24日)
(6)Cameroon Tribune “Riziculture,éducation, Fructueuse méthode japonaise
(PDFファイル:「米作り、教育、実り多い日本メソッド」2022年12月1日)
(7)Mutations“Ecole primaire de Ngoyang, Les performances scolaire en nette amélioration
(PDFファイル:「ンゴヤンの小学校、向上する学校の成績」2022年12月2日)
(8)The Guardian Post “Beneficiaries salute Japan’s role in strengthening Cameroon’s education, agric sectors”
(PDFファイル:「カメルーンの教育・農業セクターの強化における日本の役割を裨益者が賞賛」2022年12月6日)